便秘は健康に良くない「便秘の概要を説明」

便秘には根本的な要因と環境的な要因、そして双方が重なる3つのパターンがあり人によって原因は様々です。しかし便秘には明確な原因があることも事実で原因を解決することが大切です。

 

 

1.便秘とは

便秘とは大腸内の排泄物(便)の通過が通常よりも遅くなったり、腸内に便が長時間とどまるなど、排便が正常に行われない状態のことをいいます。便秘は人によって症状が様々で「排便後にスッキリ感が無い・排便量がいつもより少ない・便が硬く排便に手こずる・排便間隔が不規則」など様々な症状を有する疾患です。

f:id:kk2017-1122:20180716152402j:plain

 

 

便秘の定義

  • 日本内科学会:3日以上排便が無い状態と毎日排便があっても残便感が残る場合も便秘とされています。
  • 日本消化器病学会:排便が数日に1回程度に減少し、排便の間隔が不規則で便の水分含有量が低下し硬化していることを指しますが明確な定義はありません。
  • 国際消化器病学会:排便が週3回未満・排便の25%(4回の内1回)以上が硬便・排便時に強くいきみ残便感、閉塞感が残る頻度が25%以上などです。

便秘の定義はそれぞれの学会によってまちまちです。しかし、多くの方が困っている便秘は「便が出ない」というオーソドックスな便秘と捉えておけば問題はありません。

 

 

 

 

便秘の種類(機能性便秘と器質性便秘)

便秘には大きく分けて機能性便秘「弛緩性便秘・けいれん性便秘・直腸性便秘」というメカニズムに問題を抱える便秘症状と器質性便秘という構造に問題を抱える便秘症状の2つが存在します。

f:id:kk2017-1122:20180716154339p:plain

  • 弛緩性便秘:腸管の緊張がゆるむことでぜん動運動が十分行われないため「大腸内に便が長くとどまり水分が過剰に吸収されて硬くなる」便秘症状。
    便秘の中でも頻度が高く、デスクワーク中心の仕事や身体を動かすことが少なく筋力が少ない女性や高齢者に多い。
  • けいれん性便秘:自律神経の過度の興奮によって腸管が緊張し正常に腸管が働かないため便がうまく運ばれないタイプの便秘症状。
    特徴としてはウサギの便のようなコロコロとした便になりやすく便秘と下痢を交互にくり返すことも多い。職場や家庭環境などでストレスを感じ常にリラックスできてない人に多い。
  • 直腸性便秘:便が直腸に達しても排便反射が起こらず、直腸に便が停滞してうまく排便できない便秘症状。
    特徴としては痔や恥ずかしさなどにより排便を我慢する習慣がある人に多く精神的なことが作用する。
  • 器質性便秘:イレウス、大腸がん、腸管癒着などの器質的な原因があって、消化管(小腸・大腸)に物理的な通過障害(ポリープなどが便の通過を邪魔する)ことで起こる便秘を言う。

 

※器質性便秘の疑いがあり血便や激しい腹痛、嘔吐など以上を感じる場合はすぐに病院へ行き検査や医師による診断を受けて下さい。

 

 

 

 

便秘による健康被害

不必要になった便が腸内に滞留すると健康に良くない理由は便から毒性のガスが発生し、それを再吸収してしまうからです。この毒素は腸内環境を悪化させるだけではなく、吸収され体内をめぐることで炎症を起こし体調を崩してしかう可能性があります。

 

 

  • 腸内環境悪化:便秘により便が腸内に停滞すると腸内環境が悪玉菌優勢の状態となり腸内環境が悪化します。
  • 体内環境悪化:便秘の影響で腸内環境が悪化すると身体に有毒なガスが発生し、腸から吸収されることで免疫力の低下などの健康被害のリスクが向上します。
  • 全身の血流悪化:腸内で便が停滞すると大腸が膨らんだままなので骨盤付近の血流が悪化し全身の血行が悪化してしまいます。

便秘になると「腸内環境悪化→全身の血行悪化」というサイクルが体内で起こります。

酸素や栄養素などの循環を行う血液が滞ることで「肌荒れ・肩こり・腰痛・疲労」などの症状が起き、便が滞留することで「ストレス・肥満・腹痛」などの症状が起こります。

 

便秘は放っておいても良い事は無く残便感という不快感と体調不良をもたらします。便秘になってしまったらまず便を出し対処する事が重要です。

その後、自然に排便できる習慣や身体を整えることで自然な排便を促し便秘を改善に導くことが理想です。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です